
筋トレを行った後、吸収が良くなり太るから食べない方が良いという意見がある一方、たんぱく質と糖質を摂ると筋肉がつきやすくなるため、食べた方が良いという両方の意見があります。
結論から言えば、どちらも間違っておらず、目的に応じて食べる or 食べないを判断することがベスト。
この記事では、
- 筋トレ中や後に起こる体内での変化
- 筋トレ前後の食事の考え方
などをパーソナルトレーナー歴11年の僕が解説します。
今回の記事の内容
筋力トレーニング中・後の体内での変化
今回のテーマの結論から言うと、
筋トレ前後に食事は食べた方がいいか、食べない方がいいかは目的次第
です。
筋トレ中・後の体内の変化を知っていただくと、食べる or 食べないを判断しやすくなると思うので、まずはここから解説しますね。
筋力トレーニング中の体内の変化
筋トレ中は身体のエネルギーを使いますが、このエネルギーは主に糖質で賄います。ただ、糖質が不十分だと体内にあるたんぱく質をエネルギーとして利用しやすくなります。
このたんぱく質というのは筋肉のことであり、糖質が不足しているときは筋肉を切り崩してエネルギーを作り出すことがあるんですね。
筋肉を切り崩してしまうと、
筋肉量は減るし代謝が下がり、ダイエットしづらくなる
ため、この状態はあまりよろしくない。
ですので、筋肉をつけたい方などは筋トレ前や中には、ある程度の糖質を体内に取り込んでおく必要があります。
筋トレ1時間前ぐらいまでには食事で栄養を摂って栄養補給をしておくことが重要。もしそれが難しい場合は、
- 飲むタイプのゼリー
- 糖質を含むドリンク
などを活用して、手早くエネルギー源を補給することをおすすめします。
ちなみに、筋トレ中に眠くなる方は糖質不足が関係しているかもしれません。もしそういう症状がある方は、以下の記事も参考にしてみてください。
筋力トレーニング後の体内の変化
たんぱく質は筋肉などの組織をつくるために必要な栄養素ですが、身体の中にあるたんぱく質は電気のスイッチのように、ON(合成)かOFF(分解)のどちらかになっています。
トレーニングの刺激を受けると、ON(合成)の状態が長時間続き、
たんぱく質を身体に蓄えやすい=筋肉がつきやすい状態
になります。また筋力トレーニング後、
約30分以内がゴールデンタイム
と言われ、このタイミングにたんぱく質(プロテイン)を摂り込むことで、より筋肉がつきやすくなります。
筋肉がつきやすい状態はトレーニング後約2時間続きますが、最も高い状態はトレーニング直後から約30分ぐらいで、その後は下降気味になり維持していきます。
近年の研究でさらにわかっていることは、たんぱく質と糖質を同時に摂ることでより筋肉量が増えやすいとも言われています。
一般の方であれば、筋トレ後に、
- おにぎりを1個食べる
- チョコを少し食べる など
糖質だけでも筋肉をつけるためには十分ではないかと言われています。こういったことから、
トレーニング直後は、何か食べた方がいい
ということになります。
ここまでのことを一度まとめると、
筋トレ前後には、基本的には適切な栄養補給をするために食事を摂った方が良い
ということですね。
筋肉がつきやすくなるということは…
トレーニング後に糖分とたんぱく質を摂ることで、筋肉がつきやすい環境ができる。
筋肉がつくと代謝が上がり、それによって太りにくい身体になったり、目指している身体に近づいていくということになります。
ただ、食べた方がいいからと言って脂肪分の多い食事を大量に食べたり、大食いをしてしまうとそれはまた別の話になり、当然太ってしまう可能性があります。
そういう意味では、脂肪分は極力少ない方がいいとも言えます。
目的別に見るトレーニング前後の食事の摂り方について
とはいえ、筋トレ前後に必ず食べた方がいいのかというと、実は目的次第です。
目的別に見ると、どのように食事を変化させればいいのでしょうか?
ダイエット目的の場合
ダイエット目的の場合、トレーニング中のエネルギーは何を使うのかということが重要です。
ダイエットをされている方は、
できるだけ脂肪を減らし、筋肉を維持させたい
わけです。そのために考えておくことは、トレーニング前にあまり食事を摂らず空腹にしておくということ。
トレーニングに耐えられないのでは?と思われがちですが、このときトレーニングで使われる主なエネルギーは糖質から脂質に変わります。
トレーニング前に食事をすると、糖質が優先的に使われてしまうため、脂肪が減りづらい。
- 糖質が多い状態=糖質を優先的に使う
- 糖質が少ない状態=脂肪分を使う
トレーニング中に空腹で耐えられないのであれば飴玉をなめて、ある程度空腹感をごまかしながらトレーニングを行います。そうすると、より脂肪を減らすことができるんですね。
トレーニング後は筋肉がつきやすいため、このタイミングで昼食なり夕食なりを食べるようにすれば、
余分なエネルギーを摂らず、たんぱく質を補給できる
ので、基本的には食事をしてしまえばいいと思います。
「筋トレ後は吸収がいいから脂肪がつきやすくなるのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、先ほどもお伝えした通り、脂肪分を過剰に摂らなければつかないので安心してもらってOKです。
もし、筋トレ後に脂肪の吸収が気になる方や食事がとりづらい方は、何も食べずに過ごしてもらっても問題ありません。
筋肉を大きくする目的の場合
筋肉を大きくしたい場合は、トレーニング中にアミノ酸を摂取したり、糖質を摂るようにします。
そして、トレーニング後は、
- プロテインなどでたんぱく質+糖質を摂る
- バランスのとれた食事を摂る
どちらでもOKですが、とにかくできるだけ早いタイミングで栄養を補給する。
そうすると筋肉がつきやすくなるため、筋肉をつける目的の場合は「必ず食べることをおすすめ」します。
このように目的に応じて食べる or 食べないを判断すればいいかなと思いますが、基本的には食べる方が、理想の身体には近づきやすいと思います。
おすすめのサプリやプロテインなどは、以下の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
筋力トレーニング前後は食事を食べる方がいい?食べない方がいい?のまとめ
今回は、筋トレ前後に食事は食べる or 食べないについて解説しました。
今回の記事のまとめ
- 筋トレ後の食事は目的によって変えればOK
- 筋トレをすることで、たんぱく質の合成が高まる
- 筋トレ後30分以内が最も高い
- そのタイミングで、たんぱく質+糖質を摂るとより筋肉がつく
- 一般の方であれば糖質のみでも筋肉がつく
- ダイエット目的であれば、筋トレ後の食事はしなくてもいい
- 筋肉をつける目的であれば、食事をした方がいい
こういった内容をお伝えしました。
今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!