
筋トレを始めてできるだけ早く効果や変化を実感したいところですが、実際のところはどのくらいの期間がかかるのでしょうか?
僕はパーソナルトレーナー歴11年で、現場でもクライアントさんの身体の変化を見ていますが、実は最短で「1日」です。
どのような効果を求めているかにもよりますが、一般的に言われている「2~3ヶ月間」という期間がすべてではありません。
この記事では、
- 筋トレ効果はどのくらいの期間で実感できるか
- 筋トレ効果を早めるコツ
などを解説していきます。
現場で実感していることも含めて解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
では、早速解説します。
今回の記事の内容
【女性向け】筋トレ効果はいつから?体が変化するまでの期間を解説
先ほども少し触れましたが、結論からお伝えすると、
筋トレ効果は最短で1日で実感できる
です。
ただ、これは“どのような効果”を指しているのかによって変わり、ここを最初に深堀していきますね。
部分的な引き締めは1日で実感できる
これから筋トレを始める、もしくは始めて間もない方は、どのような「目的」があって筋トレを行いますか?
例えば、
- 太ももの外側のはりの改善をしたい
- 膝上のたるみを解消したい
- 二の腕を細くしたい
- ウエストのたるみをなくしたい など
それぞれ抱える悩みを解決したいために筋トレを始めようとしていますよね。
こういった身体の部分的なたるみは、1回の筋トレである程度引き締まることが現場での経験からもわかっています。
なぜこういった変化が起こるのかというと、上記の身体の悩みは、
- 筋肉の張り
- むくみ
などによって発生していることがあります。
これらの症状は、筋トレで筋肉を刺激することで1回で改善され、それによって身体が引き締まるということが起こるんですね。
実際に、以下の動画の内容を実践してみてください。そうすると、ある程度1回で体が引き締まることがわかるはず。
このように、もし筋トレで「身体の部分的なたるみを引き締める」ということが目的の場合は、筋トレ効果を実感する期間は“1日”となります。
もちろん継続すればさらに引き締まり、約2ヶ月間続ければ今とは違った身体になれますからね。
ダイエット効果も1週間で出る
続いては筋トレのダイエット効果についてですが、これは先日相談を受けたクライアントさんの例がわかりやすいと思います。
ダイエット目的でセッションをスタートしましたが、このクライアントさんは、
1週間で体重が-3kg
落ちました。
この理由は、以前から水分のとりすぎており、その水分量を適切に減らして間食を抜いたため。
体内の余分な水分量を抜くために、少しハードめな筋トレを行い、汗を大量にかいてもらいました。そうすると、体内の余分な水分は減る。
こういった目的で筋トレを行った場合も効果は数ヶ月間ではなく、
ダイエット効果は1週間程度から実感できる
ということが言えますよね。
1日単位だと胃の内容物によって体重の増減がわかりづらいですが、1週間単位だとわりと体重変動は正確に把握できます。
筋トレ直後から筋肉は太くなっている
おそらく「筋トレの効果」という視点で議論されるのは、筋肉がつく期間がどれくらいか?ということがメインだと思います。
これに関しても、2~3ヶ月というのが定説のように言われていますが、実は最近の研究から違ってきていることが分かっているんですね。
筋肥大が目的の場合、適切な筋トレを行うことで、
筋トレ終了直後から筋肉が太くなるための反応がしっかり起こっている
とのこと。
これは、東大の石井直方教授が出版された書著「〈東京大学教授〉石井直方の筋肉の科学 (B・B MOOK 1244)」の中で研究結果が記載されています。
筋トレを2回・3回と繰り返すとさらにその反応は加速され、
1~2週間経過すると微妙に太くなっていることが確認できる
そうです。この石井直方教授の研究により、筋肉がつくまでには1~2ヶ月間もかからないということがわかっているんですね。
僕も現場レベルで確認をしていますが、1回の筋トレで本当に適切な刺激を加えられると、若干身体が大きくなる感覚を得られています。
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高齢者でも3ヶ月間で5~10%の肥大が起こる
また、年齢が若い方だけではなく高齢者に対しての研究も行われました。
1980年までは、年齢的な制限によって筋肉が太くならないと言われていましたが、1990年代に入ると研究の進歩により、
高齢者でも筋肉が太くなる
という研究結果が続々と報告され始めました。
そして、石井直方教授の研究室では、3ヶ月間高齢者にスロートレーニングを行ったところ、
大腿四頭筋が5~10%太くなった
という結果が得られたそうです。
この結果から、筋トレ後に筋肉が太くなり始めるという反応は若年層だけではなく高齢者でも起こる可能性があり、高齢者にとっては希望のもてる研究結果が出ています。
ベンチプレスなどであれば2週間で10kg以上伸びることもある
ここまでは筋肥大の効果でしたが、次は筋力向上についてです。
トレーニング初心者が、
- ベンチプレス
- スクワット
- デッドリフト
などの大きな筋肉をターゲットにして行う筋トレは、
2週間で約10kg以上の伸びる可能性がある
と言われています。
この理由は、
- 大きな力を発揮しようとすることへの抑制力の低下
- 動作の学習効果
などによって、短期的に大幅な筋力増加が見込めると言われています。
現場でも毎週のように重量が上がっていく方もおり、筋力の面で見れば1週間単位で効果を実感できるということになります。
このように目的によって筋トレから得られる効果や身体の変化までの期間は異なりますが、
- 最短で1日
- 筋肉がつく反応は1~2週間でも見られる
ということが言えます。
「筋トレを開始して、どれくらいの期間で効果を実感できるのかな?」と思っている方は、上記を1つの指標にして考えてもらえればOKかなと思いますね。
筋トレ効果を実感するまでの期間が変動してしまう要因とは?
では、上記でお伝えした筋トレ効果を最短期間で引き出すためには、どういうことを抑えた上で筋トレなどを行う必要があるのでしょうか?
大きく分けると5つあります。
- 質(強度、kg)
- 量(回数、セット数)
- 頻度、期間
- フォーム
- 食事
それぞれ解説しますね。
①質(強度、kg)
筋肉をつける目的の場合、
10~15回ぐらいで限界を迎える重量
で、きちんと追い込むことができると、その直後からたんぱく質の合成が高まり、筋肉がつく反応が見られます。
重量設定は効果に直結する要素であり、適切に設定することは非常に重要ですね。強度が低すぎても、逆に高すぎても筋肉はつきづらくなってしまう。
②量(回数・セット数)
次に重要なことは、
- 1セットで何回行うのか
- それを何セット行うのか
ということ。
回数に関しては重量が決まるとおのずと決定されますが、セット数は少なくても3セットは必要です。
セット数が2セット以下であれば、筋肉への刺激が足りず、筋肥大が起こりづらくなる可能性もある。
ですので、筋トレ効果を適切に引き出すためには、この量的な設定も重要です。
③頻度・期間
もう1つ重要な要素としては、1週間に何度筋トレを行うのかという「頻度」があります。
基本的には週2回の頻度で行うことで、目的に合った成果を実感できる頻度となります。
そして、週2回の頻度で筋トレを行い、それを約6~8週間続ける。そうすれば筋トレ効果を適切に実感することができます。
ここまでお伝えした、
- 重量
- 回数
- 頻度
などの条件は「筋トレをしても筋肉が大きくならない原因と大きくする5つの方法」で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてみてください。
④フォーム
そして、筋トレ効果を引き出すためには「フォーム」の問題も重要です。それとあわせてどのような種目を行うのかという「メニュー」の問題もありますよね。
これらについては、参考になる記事を貼っておくので、こちらを参考にどうぞ。
⑤食事
もしダイエット目的や筋肉をつけたい方の場合は、食事の調節は必須。
筋トレは適切にできているけど、全然食べていない。こういう状態では、ほぼ筋トレの効果も実感できません。
このように、
- 質(強度、kg)
- 量(回数、セット数)
- 頻度、期間
- フォーム
- 食事
などの要因によって、筋トレの効果を実感するまでの期間は変わってきます。
これらを目的に合わせて適切に設定できれば、わずか1日、1週間でも十分効果を実感できますからね。
【女性向け】筋トレ効果はいつから?体が変化するまでの期間を解説のまとめ
今回は、筋トレ効果を実感するまでの期間について解説しました。
今回の記事のまとめ
- 筋トレ直後から、筋肉は太くなる反応を示している
- 高齢者でも3ヶ月間で5~10%筋肉が太くなる
- ベンチプレスなどであれば2週間で10kg伸びることがある
- 部分的な引き締めは1日で可能
- ダイエット効果も1週間で出る
こういった内容をお伝えしました。
今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!