
筋トレをした翌日、筋肉痛が起こると「効いてる…」と嬉しくなったりしませんか?逆に筋肉痛にならないと「間違ったのかな…」と不安になることも。
実は、筋肉痛が起こる or 起こらないは、効果的かどうかよりもトレーニングの動作そのものに起因しているんですね。
ですので、ここを知れば筋トレ後に筋肉痛にならなくても効果があるということが理解できると思うので、今回はこの辺りを詳しくお伝えします。
この記事では、
- 筋トレしてるけど筋肉痛にならない
- 筋肉痛にならないと効果ないのかな?
- 筋肉痛はなぜ起こるの?
そんな悩みや疑問をパーソナルトレーナー歴11年の僕が解決していきます。
では早速、お伝えしていきますね。
今回の記事の内容
【女性向け】筋トレをしても筋肉痛にならない2つの理由
まず、一番気になるところから解説します。
筋肉痛にならなくても問題ない
筋トレをしている女性であれば、
筋肉痛があった方が、効果的!
という感覚があるかもしれませんが、実はあまり効果とは関係がありません。
厳密に言えば、筋肉がつくぐらい追い込むような筋トレをすれば筋肉痛も1つの指標になります。
ただ女性の場合、そこまで追い込める方は少ないので、
筋肉痛=効果的で身体が変わる尺度になる
とは言い切れないんですね。
では、そもそもどのような仕組みで筋肉痛は起こるのでしょうか?
筋肉痛が起こる理由
筋肉痛が起こる理由は、
筋肉がエキセントリック(伸ばされる)な刺激を受けたから
です。
例えば、こちらのスクワット動作をご覧ください。
しゃがむときに、スッと落ちる感じではなくブレーキをかけるようにしゃがんでいますよね。
このとき、太ももの前側の筋肉が伸ばされながら刺激を受けている状態です。
これをエキセントリックな刺激と言いますが、こういう刺激を筋肉が受けることで筋肉痛が出ると言われています。
つまり、
筋トレ内容の良し悪しではなく、筋肉に加わる刺激の受け方
によって筋肉痛の有無が変わるわけです。
ですので、「筋トレをしたのに筋肉痛が出ない…」と悩む方もいると思いますが、別に悩まなくてもいいんですね。
とはいえ、筋肉痛がないと不安だと思いますが、筋肉痛にならない理由は以下の2つが考えられます。
①スムーズな動作
1つ目が、ブレーキ動作がなくスムーズな動作ができていることで筋肉痛にならないということ。
例えば、スクワットの動作。しゃがむときに、スッとへしゃげるようにしゃがむとします。
そうすると、先ほどお伝えしたブレーキ動作がなくなり、前ももの筋肉は伸ばされながらの刺激をほぼ受けません。
そして、お尻をキュッと締めるイメージで立ち上がれば、“前ももスッキリ&ヒップアップ”するようなスクワットができます。
こういうスムーズな動作ができると筋肉痛は出ません。ただ、
適切な動作ができているため、身体は引き締まっていくけど筋肉痛が出ない
ということになり、理想の引き締まった身体には近づいていきます。
②効いていない
もう1つ考えられることは、目的としている部位に適切に刺激が加わっていない可能性があります。
例えばスローで腕立て伏せをするとします。
このとき「胸の筋肉を鍛えたい」とします。
- 腕で身体を支えながら身体を下げる
- 胸を引き伸ばすように身体を下げる
もし前者のイメージで腕立て伏せを行うと、主に筋肉痛は二の腕に出てきます。逆に胸の筋肉痛はあまり出ません。
この場合は、胸に効かせたいのに身体の使い方のまずさで筋肉痛にならない可能性があります。②が主な原因であれば改善する必要はあります。
ただ、先ほどもお伝えしたように“筋肉痛がある=効果的”ということではないので、そこまで気にする必要はないと思いますね。
女性に筋肉痛が起こる筋トレをおすすめしない理由
個人的には、パーソナルトレーニングの指導で筋肉痛が出てしまうと「やってしまった」と思います。
特に前ももの張りに悩む方は、以下のことも知っておいてほしいことです。
エキセントリックな刺激=速筋に刺激が加わる
先ほど、
筋肉痛が起こるのは、筋肉が伸ばされるような刺激を受けたから
とお伝えしましたよね。
このエキセントリックな刺激を受けたとき、筋肉にある「速筋」という部分に優先的に刺激が加わることが分かっています。
速筋は“刺激を受けると太くなりやすい”という特徴があり、もし前ももの張りで悩む方は筋肉痛を出さないことの方が重要です。
なぜなら、
- 前ももの張りは筋肉がストレスを受けて張り出している
- そこにエキセントリックな刺激が加わる
- 速筋が刺激され、さらに筋肉が張り出す
- 最悪の場合、筋肉がついて太くなる
こういったことも考えられます。
ですので、前ももの張りを改善したい方は、筋肉痛を大きな尺度にしてしまうと逆効果になりかねません。
筋肉痛を出さない方が体は細くなる
別の見方としては、筋肉痛が出る筋トレは多くの場合「オリャ~!!」と力みながら行うことが多いですよね。
このとき筋肉は、グ~ッと力を発揮し続けるため硬くなりがち。
そうすると、
- 筋肉が硬く張ってくる
- 周辺の循環が悪くなりむくみやすくなる
- その結果鍛えた部位が太く見えやすい
ということが起こります。
二の腕はこういったことが起こりやすく、筋トレで鍛えると太くなることがよくありますが、原因は力みすぎかもしれません。
もっと、
- ふわ~っと軽く動かす
- スムーズに動かす
こういったイメージで筋トレを行った方が体を細く引き締めることができます。
このように、必ずしも筋肉痛が出ることが良いというわけではないんですね。
筋肉痛を感じたい女性におすすめの筋トレ方法
ここまでお伝えしたことを簡潔にまとめると、「筋肉痛は出なくてもいいよ!」ということです。
とはいえ、頭ではわかっていても「筋肉痛にならないと少し不安…」という方もいると思います。
そこで筋肉痛を感じたい方は、以下のような方法を1度試してみてください。そうすると1~2日後に筋肉痛が出るはずです。
①スロースクワット
手順
- 脚を肩幅に開く
- つま先を違和感ない程度に開く
- 膝がつま先よりも出ないようにしゃがんでいく
- 前ももの筋肉を伸ばすイメージを持つ
- そして立ち上がり、この動作を繰り返す
- これを10回×3セット行う
②スロー腕立て伏せ
もし難しい方は、膝をつけた状態で行ってもらうとOKです。
手順
- 腕立て伏せの状態になる
- 胸の筋肉を伸ばすように4秒かけて身体を下げる
- 反動で身体を押し上げる
- この動作を10回×3セット繰り返す
③リバースシットアップ
手順
- 両膝90度に曲げて仰向けになる
- 反動で身体を起こす
- 身体を丸めつつ4秒間で身体を下ろす
- ブレーキ動作を意識的に行う
- これを10回×3セット行う
こういった形で目的とする筋肉にエキセントリックな刺激を加えると筋肉痛が起こるので、もし筋肉痛を実感したい方は試してみてください。
【女性向け】筋トレをしても筋肉痛にならない2つの理由のまとめ
今回は、女性向けに筋トレをしても筋肉痛にならない2つの理由を解説しました。
今回の記事のまとめ
- 筋肉痛=身体が変わる刺激とは限らない
- 筋肉痛は、エキセントリックな刺激を受けると起こる
- スムーズな動作や目的の筋肉に効かないと筋肉痛は起こらない
- 筋肉痛にならなくても身体を引き締めることは可能
- 逆に、前ももなどに筋肉痛を起こすと太くなることがある
こういった内容をお伝えしました。
今回の内容で「筋肉痛って別にならなくてもいいんだ!」と理解してもらえる内容であればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!